企画はそんなに難しいものじゃあない:①

ある研修のワークショップで、「そんな問題はずっと前からわかってたはずだ。なぜ変わらないのか?」という受講者の声がありました。気持ちがよくわかります。おそらくこの方はずっと声を現場であげ続けてきたのでしょう。
ただその経緯を詳しく知らない私としては、「なぜ変わらないのか」というより「なぜ『あなたが』変えないの?」という思いもあります。前者は問題提起ではありますが、問題解決の提案ではありません。おそらくは問題提起をやっただけで、あとは上司任せだったりしたのではないかと思います。後者のスタンスならば、「じゃあどうするか、どう変えるか、何ができるか?」となり、具体的な提言を行います。それでも上司がサポートしなければそれは確かに上司の「不作為」として責められますが、ひたすら「なぜ変わらないのか(=自分ではない誰かが変えようとしないのか)」では社内評論家にしかなりません。
そこで「企画」です。「企画」とは一言で言えば「問題解決の仕組み(システム)」です。どうも世間ではこの企画からイメージされることとして、「企画書(資料)作成」「プレゼンテーション」というのが先行し、億劫になってしまっているようで、結果的に「面倒くさいから何もしない」ということになっているような気がします。
そんなに企画って難しいもの?難しくないと思うんだけどなぁ。企画の大家、高橋憲行先生の企画のフォーマットに従っていけばそんなに複雑でもないし、竹島慎一郎氏が先鞭をつけた(と思う)、A4・1枚の企画術のようにシンプルなものにもできると思います。

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パワポで極める 1枚企画書 PowerPoint 2002,2003対応 (ビジネス極意シリーズ)

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そこで、いろんな先達が教えてくれる企画の作り方について、できるだけ簡単かつ効果的なものになるよう、数回に分けてご説明したいと思います。前述の高橋・竹島氏以外に、小室淑恵氏や佐藤允一氏など、いろんなフレームワークから総合的にやってみたいと思います。
小室淑恵の超実践プレゼン講座 (日経BPムック)

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問題構造学入門―知恵の方法を考える

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