携帯電話と学力の関係?ほんとかな?

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090112-00000021-maiall-soci

 兵庫県尼崎市教育委員会が実施した08年度の「学力・生活実態調査」で、携帯電話を持っている子どもの学力が低下する傾向があることが分かった。同市教委は、小中学校に対し児童・生徒の学校への携帯電話の持ち込みを原則禁止するよう通知するなど、対応を始めている。

 調査は、同市教委が06年度から小中学校を対象に独自に実施している。携帯電話を持つ中学生が増えていることから、08年度は携帯電話に焦点を当てて分析。現在中学3年の生徒約3000人について、中学1年からの学力偏差値の推移と携帯電話の所持との関係を調査した。

 その結果、携帯電話を持たない生徒の偏差値はほぼ横ばいだったが、2年生から携帯電話を持った生徒は1年生の時より1・2ポイント低下。3年生から携帯電話を持った生徒は2年生の時と比べ1・7ポイント下がるなどの変化が見られた。

 同市教委は「携帯電話が学習の妨げになっている。家庭でも携帯電話の使い方を考えられるよう、保護者への講習会などを通じて呼びかけていきたい」と話している。(毎日新聞

またこういう怪しい記事が(^^;

因果関係として、「携帯で勉強する時間がない → 学力が低下」ということが言いたいんでしょうが、「勉強がもともと苦手 → 携帯に逃げる」ということの方もあり得るわけで。だいたい偏差値って成績の分散から出した相対指標だから、これを結果指標として学習プロセスに要因を求めること自体、無理があるような気がします。

因果関係はともかく、相関関係は必ずあるでしょうね。学習の絶対時間は減るわけですし。ただですね、この問題とは別にそろそろ携帯でもネットでもいいのですが情報リテラシーを子供たちにもっと教育した方がいいのではないかと思います。一つには、リアルとメール(デジタル)の特性と効用からみた使い分け、もう一つは文字通りの情報活用術。前者は「話す」「聴く」「書く」のコミュニケーション基本能力の劣化現象を予防するため。後者については何しろ情報はネット空間に数え切れないほど転がっていて、コストもかからずに収集できるわけですから、「限られた時間内に正確で必要な情報を収集する」スキルの方が社会人になったときに有用だと思います。それこそグーグルやヤフーの特集検索の仕方だとか、定量データの見方、データ出典元の信頼性、そこから仮説や結論を導く技術…だとかね。