時間が足りない本当の理由 〜私の場合〜

 「時間がない、あーっ忙しいっ!」

…と言っていれば、何だか充実感がありますし、周りも気を遣ってくれますね。

 でも忙しいと言えば忙しいのですが、そこまで本当に忙しいかと言えばそうでもないのです。つまり、時間の使い方が下手くそなんです。それで周りの人に迷惑をかけることがどれほどあったことか。
 いや、私だってそれでいいと思っているわけではないんです。時間管理の本は一通り読みました。でもできないのです。その手の本は、たいてい次のようなことを書いています。

 1.すき間時間を有効に使おう
 2.朝早く起きて朝型人間になろう
 3.作業を細分化して、優先順位をつけよう
 4.一つの作業が終わるたびに、自分にごほうびを与えよう

 だいたいこんな感じです。でもできんとですよ。理屈はすべてわかるのです。でもなぁ。たとえば2の朝型なんてわたしにとっちゃめちゃハードルが高いのですよ。「起きれないから苦労してるんだ!」と。西郷隆盛は、朝パッと起きるために、「えいやっ!」と大声を上げて起きたそうです(西郷式起床法として知られているのだとか)。そういう儀式も時間管理には必要なのかもしれません。


 正直に言います。私は時間の使い方が下手なのではなく、怠け癖があるのです。かつて会社に勤めていた頃、ほかの社員は帰っているのに、私だけ夜の十時、十一時まで仕事をしていたことがあります。「いいなぁ。なんでかなぁ」とブチブチ被害妄想にひたることもありましたが、そんなことを思っても何も解決しないので、仕事のムダを省こうと、自分の一日の仕事の状況を時間を計ってしてみました。すると、驚くべき結果が…。
 なんと私は一日のうち、タバコ&コーヒーで二時間を費やしていたのです。つまり、タバコとコーヒーを我慢して入れば、何の工夫もせずとも八時か九時には帰ることができたことになります。大たわけ者ですね。
 そういえばパソコン内のファイルや、書類を捜す時間もバカになりません。アメリカの事務職の調査では、年間に探し物をする時間は四週間にもなるそうです。バカンスが取れるじゃないか!まだまだこのようなタイムスタディをやるとムダは発見できるのかもしれません。
 私の場合、タバコやコーヒーに逃げていたのは、結局仕事の取り掛かりが遅く(心の決心がつかず)、ダラダラしてしまうことと、集中力がきわめて短い時間しか続かない点に問題がありました。ということはこれは時間管理以前の問題で、やはり怠け癖としかいいようがないものなのです。
 

 そこで私は、前述の3の方法をより極端に採用することにしました。仕事を極限まで細分化し、一つ終わるごとにチェックをして消していくという方法です。私の場合、研修テキストを作ったりすることが多いので、テキストの章ごとにチェックリストを作り、一つの章が完成したら消していくというやり方を取ってます。これだと一つあたりの作業量が少ないから、何とか集中力が持ちます。また、アイデアを練りながら書類を作ると時間がかかってしまうようなので、アイデアを出す時間(企画を練る)と書式を整える時間は分けるようにしました。これで作業についての効率化は図れるようになってきました。


でも、やはり取り掛かりでグダグダして遅いのは変わりません…。どうすれば華麗なる仕事のスタートを切れるのでしょうか??誰か教えてください。