ドラマ「ハケンの品格」を見ました。

篠原涼子さん主演のドラマ「ハケンの品格」を見ました。派遣社員をテーマにドラマが出来る時代なんだなと思うと同時に、企画をした人はなかなか鋭いなーとも。
で、昨日初めてみたんですが…。けっこうひどいストーリーでした(苦笑)。
スーパー派遣社員という設定はさておき、フィクションにしてもリアリティがなさ過ぎる面が強いので、せっかくの設定が「はぁ?」という感想しか抱かせません。
たとえば昨日は、デパートでのマグロの解体ショーで、職人さんがケガをしてしまい、中止になるかもしれない…代わりの職人さんが見つからない…そこで人脈含めノウハウを持つ篠原さんになんとかできないかとお願いする、というストーリーなんですが。。。
「職人さんが見つからない」んで、寿司屋さんなどにお願いしに行くなどやってました。でもね、デパートでしょ?


魚売場に職人さんいるじゃない。


まあ、こんなツッコミは重箱的なんで、読み流してもらっていいのですが。
で、結局最初は断った篠原さんがみずから(!)包丁握ってマグロの解体と啖呵売りをやるんです。そんなことができる派遣社員もすごい、という突っ込みはさておき、あれほど社員が職人探しを躍起になってやってたんだから、自分ができるならさっさと引き受ければいいじゃないですか。派遣社員だから…」とかいう問題以前に、人としてどうかと。派遣社員をヒロインにするのがテーマでしょうに、むしろ腹立ってきました。

さらに、こうやって頑張った篠原さんに、会社が休日手当てと報奨金を出そうとしたら、篠原さんが「これは派遣としての仕事ではないんで金は受け取らない」というんです。それもおかしな話ですね。正当な労働の対価なのに。結局このドラマ、派遣社員の苦しい現状や扱われ方の矛盾を、スーパー派遣社員の働きを通じて描き出したいのか、単に篠原さん演ずるヒロインが「すごいねー」という話にしたいのかさっぱりわかりません。誤解しないでいただきたいのは、登場人物やストーリーに破天荒さがあるのは別にいいんです。ドラマですから。ただテーマに関してはそこそこのリアリティがあって、その破天荒さは活きると思うんですよ。その意味ではまだ「ショムニ」や「アテンション・プリーズ」などの方が良かったと思います。

もっとも1回しか見ていませんし、篠原さん演ずる派遣社員の凄さは面白いので、批判をする筋合いもないんですが、あまり爽快感がなかったので書いてみました。今後のドラマの進行を見て、印象が変わったらまた書いてみます。


(追加)違う意味でリアリティのなさを突っ込んでる方がいらっしゃいました。こちらの意見も同感です。
http://d.hatena.ne.jp/kyasarin123/20070125