中日ドラゴンズ、優勝!

Look At Yourself

Look At Yourself

我がソフトバンク・ホークスがプレーオフを勝ち上がる中、一足先にセ・リーグでは中日ドラゴンズが優勝しました。後半阪神の追い上げがあったとはいえ、安定したシーズンだったと思います。
11日付けの日刊スポーツの1面に、落合監督の長いインタビュー記事が掲載されており、落合監督の一般的なイメージとは違う面を見せていました。「オレ流」に代表される個人主義の権化のような人だと思ってたら、そういうわけでもなく、現役時代の「天才」性にこだわっているだけでもないその柔軟さに関心を持ちました。


「オレは、今年の優勝は一昨年よりもすんなりきたんじゃないかと思っている。そんな中で反省していることが一つあるんだ。8月下旬にさしかかるころに『このまま突っ走ることはない』ということを言ったこと。オレとしては優勝はだいたいこれくらいで決まるという思いがあって、選手に対して最善のフォローをしたつもりだった。結果的にそれが選手を緩めることになってしまった。」


「その後の『一生悔いが残る試合』と思わず言ってしまった8月20日の巨人戦。0−2の5回無死満塁で佐藤充(投手)に『バットを振らないで三振してこい』って言ったんだ。その通り佐藤充スクイズの格好だけして三振した。でも結果は次の荒木に余計なプレッシャーを与えてしまった(遊ゴロ併殺打と無失点)。一番やっちゃいけないことをやってしまった」


「選手が勝つために何が必要で、何をすべきかということがわかってきた。チームが勝つために動ける人間が1人でも2人でも増えてきた。あとはどう戦うかとか戦術を考えて、道筋をつけるのはこっちの仕事。だからアイツらが練習して勝ち取った優勝なんだよ」

正直、落合監督のような理論派・天才肌の人間が、ここまで自分の発した「言葉」にこだわっていたことに驚きました。また悪い結果をすべて自分の「言葉」に起因するものだという「自責」思考を持っていることにも驚きました。言うは簡単なんですが、実はもっとも難しく、もっとも管理者に必要な姿勢なんですよね。「結果を部下のせいにする」「思いつきでモノを言い、しかも言い放し」が多い世の管理者とはやはり違う(だから優勝した)。


現役時代から「練習嫌い」で知られていた落合監督が、皮肉にも選手にもっとも練習を強いた。ゆえに「絶対に選手に優勝させてやりたかった」と涙ながらに語るインタビューに思わずジーンとしました。「練習嫌い」だったからこそ、自らの言葉に注意を払ってきたのでしょうし、責任を一手に担ったのでしょうね。就任3年間で優勝・2位・優勝。もう名将と呼んでも良いかもしれません。

さーて、あとは奥さんとお子さんのしつけも頼みますよ!落合監督!!