AIP様プレゼンテーション&ロジカルシンキング講座

まずはお疲れ様でした。一般の社会人でもなかなか難しい「プレゼンテーション」と「ロジカル・シンキング」ですが、合計3日間でメキメキと力をつけられたように思います。
プレゼン・スキルの習得は、基本的には場数なので、機会あるごとにプレゼンを行うようにして欲しいですね。ロジカル・シンキングについてもトレーニングしなければ絶対に身につきません。
ロジシン&プレゼンの習得方法の一つとして、新聞・ニュースを使うものがありますのでご参考までに。

  1. 興味のあるニュース記事を読む
  2. 結論を見出しから読み取る
  3. 本文からその結論に至った根拠・背景を読み取る
  4. それを図式化してみる

これだけなんですが、意外と効果があります。つまり「なぜ?」と考えながら記事を読むことなので、クリティカル・シンキング(Critical Thinking)ともいわれる所以にもなっています。
ロジカル・シンキングは論理展開(話の筋道)と論理構造(話の作り)で成り立っていますので、記事からストーリーと分析の切り口を読み取るトレーニングをすることが有効になります。で、これがちゃんとできるようになると世間一般での常識を疑う「クリティカル」見方ができるようになります。言葉を変えると「性格が悪くなります」(笑)。
冗談はともかく、いろんな角度から見ることができれば、自分の「軸」とでもいうべきものができてきます。たとえば、2年ほど前のことですが、六本木ヒルズ回転ドアでお子さんが挟まれて亡くなったという事件がありました。このときいろんな論調がありましたが、それぞれどの軸で観るかによって結論が変わるということを痛感しました。

「子供は遊ぶものだ」(前提)
回転ドアは誰でも利用できるし、利用する」(情報)
「よって、回転ドアはあらゆる人が利用することを前提に設計されるべきだ」(結論)

これは子供を持つ親に多かった意見ですね。ところが、同じ「子供は遊ぶものだ」という前提であっても、組み合わせる情報によって結論が変わってしまいます。

「子供は遊ぶものだ」(前提)
「親は子供を監視する義務がある」(前提)
「このとき子供をドア近辺でずっと遊んでいた」(情報)
「よって、この場合、親が悪い」(結論)

これが実はネット上では多かった意見。どちらが正しいかはともかく、バランスと正確さを期すならば、組み合わせるべき前提条件はできるだけ誰にでも納得できるものでなければならないですし、情報はできるだけ多く、主観を含まないものが必要だということがわかります。
六本木ヒルズの事例では、親の監視義務に加え、ドア設計上の問題も解決すべき事柄であったことがわかっています(センサーの反応する身長が小さな子供を想定していない)。
マスコミでは、好調なものを持ち上げ(今ならトヨタ・キャノンなど)、不調なものをバッシングする(一時期のユニクロが典型)傾向があります。実際はそんな単純なものではないことをクリティカルな見方で養ってください。

エデュテイメント・パートナーズ 秋満