統計学・定量分析に関する勉強や思い出など

・<勉強読書メモ>定量分析について。私は計算は大嫌いだけれど(ハクション大魔王なみ)、計算結果の数字は大好き。なので、これまで大学院時代から統計学は何度も挫折しました。
・で、最近買ったのが元グロービスの福澤英弘さんの著書「すぐに使える定量分析」(PHP研究所)。マンガ+解説で、非常にわかりやすい。福澤さんの前著「定量分析実践講座」(ファーストプレス)も持ってますが、こっちの方が格段にわかりやすい。

すぐに使える定量分析

すぐに使える定量分析

定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法

定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法

・以下、重要事項をメモ。「意思決定は『合理性』『価値観・倫理観』『感情・性向』によってなされる」。これは私も研修で言ってますが、現場・人を動かす要素と同一。私の場合「正当性」と「妥当性」(©根来龍之)だとか、「価値感」「危機感」「快感」(©高橋俊介)と説明してます。
・合理性は数字でみる。
・数字で考える基本として、まず平均値、そして標準偏差でみる。たとえば買収案件が複数ある場合、平均値が同じならバラツキが小さい方がいい。そこで平均値からの各データの乖離の絶対値の平均値を計算する。
・平均値との差(偏差)を2乗し、その平均値を出す(分散)。この数値の平方根を取ると標準偏差になる。
・代表値の種類。平均値(ミーン)・中央値(メディアン)・最頻値(モード)の3つ。中央値はデータを降順に並べた時のまん中にくる値。最頻値は分布の中で一番頻度が多いところを示す代表値。
・平均値と標準偏差の関係から意思決定するには、平均値÷標準偏差の値が大きいほど良い、と考える。
・以上、今日の復習終わり。明日はサンクコスト(埋没費用)・キャッシュフロー・NPVについて。大学院時代が懐かしいなぁ。あの当時はなんとなくしかわかってなかったけれども、こうやって今になって復習するとよくわかる。
・サンクコスト(埋没費用)については経済学でも使われる用語だけれども、このあたりについては日経ビジネスのムック版(ガチャピン版はない、ってくだらないなぁ)「決定版:新しい経済の教科書」がよくまとまってる。
新しい経済の教科書 (日経BPムック)

新しい経済の教科書 (日経BPムック)

・特に冒頭の吉本佳生氏(「スタバではグランデを買え!」の著者)の文章を読むだけでもずいぶん勉強になります。続くエコノミストの飯田康之氏の記事も必読。
スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える

経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える

考える技術としての統計学 生活・ビジネス・投資に生かす (NHKブックス)

考える技術としての統計学 生活・ビジネス・投資に生かす (NHKブックス)

・大学時代は経済学は2回も単位が取れなくって、大学院でもあまり出来が良くなかったのに、今は経済学を勉強するのが楽しくってたまりません。経済は世の中の仕組みの中でも結構大きな部分を占めてるので、わかりだすと統計・定量分析同様おもしろくなりますね。
・あ、そういえば統計についてはグローバルタスクフォース(株)による「通勤大学MBAシリーズ」の「統計学」もおすすめ。
通勤大学MBA13 統計学 (通勤大学文庫)

通勤大学MBA13 統計学 (通勤大学文庫)

・よく「計算式が(あまり)出てこない」ことを売りにした統計の本が出てますが、これはピント外れで読者をバカにしてる。計算式が問題ではなく、なぜその計算式になるのかがわかればいいわけで。あとはExcelがやってくれるし。
・統計については、その計算式とそれにより出た数値の意味が分かればいい。その点で福澤氏やグローバルタスクフォースの本はシンプルながら分かりやすい。
・ちょっと毛色の違うところでは、「ギャンブル学」(!)の第一人者、谷岡一郎氏の「『社会調査』のウソ」(文春新書)も統計やフィールドワークに関するおもしろい事例満載でおすすめ。ちなみに谷岡氏、あの西原理恵子のマンガにも登場する大学教授(麻雀で負けてたw)。
リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)

リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ (文春新書)

デカピンでポン!!

デカピンでポン!!

・「数式を使わない」を売りにしながら読むべき本としては、古典ですがダレル・ハフ「統計でウソをつく法」(講談社ブルーバックス)ですね。谷岡氏の著書と並び、統計にまつわるネタの宝庫。
統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

・・・・とまあ、これだけ統計に関する本を読んでおきながら、いまだ中途半端な理解しかできていない私って・・・(涙)。