大学院時代の話

今日、大学院(ビジネススクール)の同級生が亡くなったとの知らせがありました。
大学院は、入学してすぐに1週間ほどの合宿があります。このときに親睦を深めるとともに、ケースメソッドによる講義に慣れるという目的があるのですが、あまりのきつさ(予習で眠る暇がない)から、合宿を脱走したり、帰って来てそのままフェイドアウト、なんていう話も聞いていました。
この合宿のとき、最初のグループで一緒になったのがSさんでした。Sさんは私と同様企業派遣で来られた方でしたが、ビジネススクールというとそりゃあ一言言わずにはおれない血気盛んな連中揃い(もちろん私も含めて)なのですが、Sさんはどちらかといえば寡黙なタイプ。だからといって存在感がないかといえばそんなこともなく、私より少し年上だったはずですが、落ち着きや冷静さを感じさせる方でした。
不思議なもので、卒業してからも妙に印象に残る人といえば、Sさんのようなタイプの方で、今頃どうしているんだろうかと思い、ツィッターFacebookで名前を検索したりもしましたが、いらっしゃらないようでした。
大学院時代の友人は全国どころか世界に散らばっており、卒業後はほとんど没交渉で、私のように九州のようなところにいる人間は少なかったですから、SNSで同級生と再会するたびに、何とも嬉しい気分になったものです。
そんな中での訃報でした。
彼のことです。きっと卒業されても黙々と派遣元の企業で活躍をされていただろうと思います。私のように堪え性がなく、うろうろ彷徨っているような生き方ではなかったでしょう。何とも残念です。
社会人には一つの企業でずっとそのキャリアを続ける方、いくつかの企業を転々としてキャリアを築く方、また私のように組織人ではなく一人で活動して行く方(私の場合、望んでそうなったというより成り行きですが)、いろんな方がいます。どの生き方も苦労があり、喜びがあります。同世代の友人がこうやって亡くなっていく場面にあうと、彼の人生はどうだったのだろう、といろいろと考えてしまいます。
Sさんのご冥福を心よりお祈りいたします。